家族で行くとき、選び分けを決めるのは料金ではありません。1台のスマホから家族の端末へ、どれだけ分けられるかです。無制限とうたう料金プランでも、分けられるのは1日1GBほどで止まります。
eSIM・ポケットWi-Fi・SIMカード、どれにしますか
**決めるのはお手持ちのスマホで、今夜のうちに確かめられます。**eSIMは出発前にコードから入れておく回線です。空港で受け取るものも、返すものもありません。ただし、通信会社に縛られていない端末でしか使えません。
Sakura Mobileは条件を2つ挙げています。SIMロックが解除されていることと、端末の支払いが終わっていることです。分割払いの途中だと使えません。Ubigiも同じで、ロックが解除されたeSIM対応端末が前提です。
- ロックが解除されている場合——eSIMがいちばん手間がかかりません。受け取りも返却もありません。
- ロックがかかっている、または4台分の設定をしたくない場合——ポケットWi-Fiを借ります。自分で電波を出す小さな箱なので、端末の契約先を問いません。Sakura Mobileも、ロックされた端末への答えとしてこれを挙げています。
- カードは挿せるがeSIMに対応していない場合——物理のSIMカードを買います。空港のカウンターと自動販売機で売っていて、旅の終わりは返却ではなく処分です。
1台から分け合うか、親それぞれが回線を持つか
**1台から分け合うつもりなら、1日1GBを目安に見てください。**日本の2社とも、この上限を公表しています。隠してはいませんが、無制限という言葉の陰で見落としやすい数字です。
IIJの無制限のプリペイドSIMは、テザリングだけに上限を置いています。10日プランは9GB、15日プランは14GB、31日プランは30GBです。超えると、残りの旅程はずっと最大128kbpsになります。Sakura Mobileの無制限eSIMも同じ形で、日数に比例します。4日で3GB、10日で9GB、15日で15GB、31日で30GBです。
**これを人数で割ってみてください。**10日で9GBは、家族全員で1日900MBです。回線を持っている1台は上限のあとも使えますが、借りている側の端末が遅くなります。
抜け道は2つあり、どちらも普通の選択です。
- **親が1回線ずつ持つ。**無制限のeSIMを2つ買えば、2台とも高速のままで、分け合う必要がなくなります。Sakura Mobileは2つ以上の同時購入で10%引きです。
- **ポケットWi-Fiを借りる。**Sakura Mobileのレンタルは無制限で打ち切りがなく、同時に15台までつながり、電池は20時間もちます。1日299円(税込329円)からです。親2人とタブレット2台とパソコンが、これ1つで足ります。
実際いくらかかりますか
家族の旅行なら、おおむね1,500円から6,000円の幅です。買い方で変わります。3社のうち2社は日付や店で値段が動くので、相場の形として読んでください。
- Ubigi——TransatelとNTTのブランドで、日本ではKDDIとNTTドコモの回線を使います。値段が固定で載っているのが特徴です。10GB・30日で16.50米ドル、無制限・15日で39米ドル(30GBまで高速、その後は2Mbps)。到着すると自動で始まり、他の端末への共有もできます。
- Sakura Mobile——日本の会社で、英語の窓口があり、最長90日まで。1,500円(税込1,650円)からですが、料金ページは開始日と終了日を入れるまで金額を出しません。支払いは日本円のみです。
- IIJ Japan Travel SIM——公式の仕様ページに価格が載っていません。「販売店にご確認ください」「オープン価格」とだけあります。値段が分かるのは、ファミリーマートのコピー機で買えるeSIMのほうで、IIJが公表しています。30日で3GBが2,480円、55GBが5,780円(税抜)。2025年11月25日から、約16,400店で扱っています。
**最後の1つは、夜に着いたときの答えになります。**23時に子どもを抱えて着いて、カウンターが全部閉まっていても、コンビニのコピー機は動いています。機械でプランを選び、レジで払い、受け取った番号でオンライン登録する流れです。
空港のどこで受け取れますか
カウンターは到着ロビーにまとまっていて、多くは21時から23時のあいだに閉まります。
| 空港 | 場所 | 営業時間 | 公式ページ |
|---|---|---|---|
| 羽田(HND) | 第3ターミナル2階の到着ロビーと3階の出発ロビー、第2ターミナル2階の国際線到着ロビー、第1ターミナルは地下1階と2階の自販機 | 第3のカウンター6:00〜23:00/第2の到着5:45〜23:00/第1の自販機5:00〜24:00(開館時間内) | 羽田 |
| 成田(NRT) | 第1ターミナル1階の到着(北ウイング・南ウイング)、第2ターミナル1階、第3ターミナル1階。SIMの自販機は第2ターミナル2階の税関の手前にもあります | JAL ABCのカウンターは6:30から最終国際線到着の1時間後まで/ほかのカウンターは7:00〜21:00 | 成田 |
| 関西(KIX) | 第1ターミナル1階の到着、上の4階にも数店。第2ターミナルは1階 | カウンター6:00〜23:00/SIMの自販機と受取ロッカーは24時間 | 関西 |
| 新千歳(CTS) | 国際線ターミナル2階、国内線ターミナル1階 | 国際線のカウンター9:00〜19:00(うち1社は17:00まで)/グローバルWi-Fiのロッカーは7:00〜18:30。国内線は9:00〜18:00で13:00〜14:00は閉まります | 新千歳 |
| 福岡(FUK) | 国際線ターミナル1階。すべて保安検査の手前です | カウンター7:00〜21:30/SIMの自販機5:00〜22:40 | 福岡 |
| 那覇(OKA) | 国際線1階の到着ロビー。国内線1階の到着ロビーにもう1台 | 国際線7:30〜21:00/国内線6:00〜24:00(開館時間内) | 那覇 |
表には書ききれなかったことが3つあります。
- **成田は、これらの窓口が出国審査の手前にしかないと明記しています。**入国のときは前を通ります。帰りは、審査を抜けたあとにはもうありません。
- **夜通し開いているのは関西です。**SIMの自販機と受取ロッカーが無人だからです。逆にいちばん早いのは新千歳で、国際線のカウンターは19時で終わります。
- **那覇の公式ページはWi-Fiレンタルだけを載せています。**SIMのカウンターは出ていないので、現地で買う前提では組まないでください。
子どもの端末はどうしますか
**旅行用のeSIMはデータ専用で、電話番号が付きません。**ですから、eSIMを入れた子どものスマホに、普通の電話はかかりません。Ubigiも同じで、通話とメッセージはアプリで、と案内しています。
家族としてやることは2つです。**使う通話アプリを、出発前に入れて動かしておくこと。**その端末に連絡が届く道はそれだけになります。もう1つは、子どもがタブレットを持つ場合、ポケットWi-Fi1台のほうが楽だということです。15台までつながり、それぞれの端末は家と同じようにつなぐだけで済みます。
出発の前と、帰りの日にすること
**eSIMは、家のWi-Fiがあるうちに入れておいてください。**インストールにはインターネットが要ります。IIJの手順も、1歩目はWi-Fiへの接続です。到着ロビーで用意するには面倒な条件です。Sakura Mobileも、出発国で入れられると書いています。
そのうえで、利用期間がいつ始まるかを確かめてください。プランで違います。Sakura Mobileの無制限5G eSIMは日本に着いた時点からなので、早く入れても損をしません。同社の3GB/日のeSIMは入れた日が1日目になるので、1週間前に入れると1週間分が消えます。Ubigiは到着すると自動で始まります。
出発前に、翻訳アプリへ日本語を入れておいてください。地図のほうは、できないことを知っておく必要があります。Googleは、オフラインでは電車・徒歩・自転車の経路案内が使えないと書いています。範囲をダウンロードしてあっても同じです。家族連れが実際に使うのはそこですから、オフラインの地図は現在地を確かめるもので、次の電車を探すものではありません。効くのは翻訳のほうです。Wi-Fiにつないで日本語をダウンロードしておけば、あとは通信なしでもカメラが看板やメニューを読みます。
帰りの日は——
- **SIMカードは返しません。**そのまま処分してください。
- ポケットWi-Fiは、同梱の返送用封筒に入れて、返却日の24時までに、郵便ポストへ投函します。切手は要りません。
- **投函は保安検査の前に済ませてください。**Sakura Mobileは、保安検査と出国審査を過ぎるとポストも郵便局もないと書いています。荷物と子どもで手がふさがる前に、出発ロビーで入れてしまうほうが楽です。
この数字について
上の数字はすべて、2026年8月18日に各社と各空港の公式サイトで読んだものです。動くものが2つあります。Sakura Mobileは旅行の日付で値段が変わり、IIJのカードSIMは売る店が値段を決めます。空港の営業時間も各空港が公表しているとおりですが、改定されます。だいぶ後にお読みの場合は、予算を組む前と、到着の段取りを組む前に、上の出典を開いてください。